税理士がセキュリティで意識している5つのこと

こんにちは。横浜・センター北の税理士の水谷です。

最近、企業の情報漏洩のニュースを目にしない日はないように感じます。不正アクセス、ランサムウェア、メールの誤送信、パソコンの紛失など、原因はさまざまですが、どれも「明日は我が身」と危機感を募らせています。

税理士は、お客様の売上や預金残高、給与といった、外に出てはいけない情報を日常的にお預かりしています。税理士には法律で守秘義務が課されていますが、義務があるから守れるわけではなく、日々の具体的な対策があってはじめて守れるものだと考えています。

今回は、当事務所がセキュリティについてふだん気を付けている5つのことをご紹介します。

AI・クラウドを使うからこそ、入口を固める

当事務所はペーパーレスで、会計ソフトのマネーフォワード クラウドをはじめ、チャットツールやAIなど、多くのクラウドサービスを活用しています。紙の書類を持ち歩かずに済み、お客様とのやり取りも速くなる一方で、「IDとパスワードが漏れれば、どこからでも入られてしまう」という弱点もあります。そこで、まず入口の守りとして次の2つを徹底しています。

1. 二段階認証を必ず設定する
利用しているサービスは、二段階認証(パスワードに加えて、スマートフォンのアプリ等で確認する仕組み)が使えるものはすべて設定しています。万が一パスワードが漏れても、二段階目の確認がなければログインできません。設定の手間は最初の数分だけですが、効果はとても大きい対策です。

2. パスワードは1Passwordで管理する
パスワード管理ツールの「1Password」を使い、サービスごとに長く複雑なパスワードを設定しています。被害が広がる典型的なパターンは、どこか1つのサービスから漏れたパスワードを、別のサービスでも使い回していたというケースです。人の記憶に頼るとどうしても使い回しや単純なパスワードになりがちなので、ツールに任せることにしています。

もう1つのメリットが、偽サイトにログインしにくくなることです。1Passwordは、登録したサイトの正しいアドレスでしかIDとパスワードを自動入力しません。本物そっくりの偽サイトに誘導されても自動入力されないため、「いつもと違う、おかしい」と気付くきっかけになります。

端末と作業場所にも、すきを作らない

入口をどれだけ固めても、端末そのものや作業する場所に弱点があれば意味がありません。日々の仕事の中では、次の3つを習慣にしています。

3. OSやソフトは、すぐに更新する
パソコンやスマートフォンのOS、ブラウザ、アプリの更新通知が来たら、後回しにせずに更新しています。更新には、見つかった弱点(脆弱性)をふさぐ修正が含まれていることが多く、古いまま使い続けるのは、鍵が壊れたドアをそのままにしておくようなものです。

4. 公共のWi-Fiは使わない
カフェや駅などの公共Wi-Fiは便利ですが、通信を盗み見られるおそれがあったり、本物そっくりの偽のアクセスポイントが用意されていたりすることもあります。お客様の情報を扱う端末は、公共Wi-Fiにはつながないようにしています。

5. 人目のある場所で、お客様の情報を扱わない
意外と見落とされがちなのが「のぞき見」です。電車やカフェでパソコンを広げて作業していると、画面の内容が周りの人から見えてしまうことがあります。当事務所では、公共の場で端末を広げてお客様の情報を扱う作業はしないと決めています。どれだけシステムを固めても、画面をそのまま見られてしまっては意味がないからです。

おわりに

ご紹介したことは、どれも特別な技術ではなく、「当たり前のことを、毎日きちんと続ける」ことばかりです。ただ、情報漏洩の多くは、こうした基本のすきから起きているように感じます。

お客様に安心して大切な情報をお預けいただけるよう、これからも新しいサービスを便利に使いながら、取り扱いには慎重であり続けたいと考えています。

二段階認証やパスワード管理ツールは、税理士事務所に限らず、どの会社や個人事業の方にもおすすめできる対策です。まだ設定されていない方は、この機会にぜひ見直してみてください。

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